高校授業料の実質無償化が進み、高校進学をめぐる家庭の選択肢が広がっている。2025年4月には「高等学校等就学支援金制度」が拡充され、2026年4月からは私立高校への支援上限額も引き上げられた。

個別指導塾「明光義塾」を全国展開する明光ネットワークジャパンは、2027年4月に高校進学を予定する中学3年生の保護者1,000人を対象に、「中学3年生保護者の高校選び実態調査」を実施。高校授業料の実質無償化を受けて、保護者の60.0%が「高校選びの選択肢が広がった」と回答した。一方で、授業料以外の教育費や学校生活にかかる費用には68.8%が不安を抱いているという。子どもの高校入学を控えた家庭にとって、家計の負担を考えるうえでの参考になるだろう。

高校授業料無償化で60.0%が「高校選びの選択肢が広がった」

高校授業料無償化によって、子どもの高校選びの選択肢がどの程度広がったと感じているか尋ねたところ、60.0%が「広がった」と回答した。内訳は「とても広がった」が20.6%、「やや広がった」が39.4%だった。

高校授業料の負担軽減が進むなか、2027年4月の高校進学を控える保護者の6割が、制度によって高校選びの選択肢が広がったと感じている。私立高校を含めて進学先を検討しやすくなったと感じる保護者も一定数いることがうかがえる。

高校選びで最も重視するのは「子ども本人の希望」56.9%

子どもの高校を選ぶ際に重視していることについて尋ねたところ、最多は「子ども本人の希望」で56.9%だった。次いで「通学時間・通いやすさ」が48.7%、「校風・学校の雰囲気」が36.7%と続いた。

高校選びでは、通学のしやすさや学校の雰囲気も重視されているものの、子ども本人の希望が最も多く挙げられた。

また、直近で高校に進学した兄・姉がいる保護者569人に、兄・姉の高校選びと比べて私立高校を選びやすくなったと感じるか尋ねたところ、45.1%が「選びやすくなった」と回答した。

内訳は「とても選びやすくなった」が13.5%、「やや選びやすくなった」が31.6%だった。

兄・姉の高校選びを経験した保護者の間でも、現在中学3年生の子どもの高校選びにおいて、私立高校を選択肢として捉えやすくなっていることがうかがえる。

さらに、子どもの高校進学・志望校について、主に誰の意向をもとに決めているか尋ねたところ、「主に子ども本人の意向」が57.1%で最多となった。

次いで「子どもと保護者で相談」が31.1%、「主に保護者の意向」が7.6%だった。

高校選びで重視する条件だけでなく、志望校の決定においても、子ども本人の意向を中心に進路を考える家庭が多いことが分かった。

授業料以外の費用、68.8%が「不安を感じる」

高校授業料の負担が軽減されても、私立高校への進学には入学金や制服代、学校行事など、さまざまな費用がかかる場合がある。

私立高校へ進学した場合に必要となる授業料以外の費用について、保護者が現在把握している項目を尋ねたところ、最多は「修学旅行・学校行事費」の66.3%だった。

次いで「入学金」が66.1%、「制服・指定用品費」が65.1%と続いた。

授業料以外にも費用がかかることは一定程度把握されている一方、その項目によって認知状況に差がみられた。

また、高校授業料が無償化されても、授業料以外の教育費や学校生活にかかる費用について経済的な不安を感じるか尋ねたところ、68.8%が「不安を感じる」と回答した。

内訳は「とても不安を感じる」が30.7%、「やや不安を感じる」が38.1%だった。

高校授業料の負担が軽減される一方で、約7割の保護者が授業料以外の費用に経済的な不安を感じている。高校進学にかかる費用を考える際には、入学時の支出や学校生活に必要な費用も含めて確認することが重要となる。

公立高校の再編・統廃合に56.7%が「不安」

少子化や定員割れなどを背景に、公立高校の再編・統廃合が進められている。

住んでいる地域や通学可能な範囲にある公立高校が再編・統廃合されることについて、不安を感じるか尋ねたところ、56.7%が「不安を感じる」と回答した。

内訳は「とても不安を感じる」が16.9%、「やや不安を感じる」が39.8%だった。

通学可能な範囲にある公立高校の再編・統廃合について、約6割の保護者が不安を感じていることが分かった。

さらに、公立高校の統廃合・閉校が進むことが子どもの高校選びに影響すると思うか尋ねたところ、57.2%が「影響すると思う」と回答した。

内訳は「大きく影響すると思う」が16.2%、「ある程度影響すると思う」が41.0%だった。

公立高校の再編・統廃合については、56.7%が不安を感じ、統廃合・閉校が高校選びに影響すると考える保護者も57.2%に上った。

高校授業料の実質無償化によって進学先の選択肢が広がったと感じる保護者がいる一方、授業料以外の費用や公立高校の再編・統廃合には不安も残る。高校選びでは、子どもの希望や通学条件に加え、入学金、制服・指定用品費、修学旅行・学校行事費などの負担も確かめたい。候補となる学校の情報を集めながら、家庭で進路について話し合うことが大切だ。

調査対象:2027年4月に高校進学を予定している中学3年生の保護者1,000人(全国:480人、東京:260人、大阪:260人) 調査期間:2026年9月15日~2026年9月18日 調査方法:インターネットリサーチ ※回答率は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示しているため、合計が必ずしも100%にならない場合がある。

出典:明光義塾調べ