言うまでもなく、鰻は精がつく食材の代表格。疲労回復や免疫力向上に寄与するビタミン類や良質なたんぱく質を豊富に含み、栄養価が非常に高いことで知られています。ビジネスマンにとって最も大切な要素である“スタミナ”と“生命力”がチャージできます。

こちらで味わいたい“勝ち飯”は、もちろん「うな重」です。

八重洲の鰻の名店「はし本」の魅力とは

今回、東京の数ある鰻屋の中から『はし本』を選んだ理由は、大きく分けて以下の5点。

【1】店主自ら全国の養鰻場を巡って仕入れる鰻の質の高さ

【2】注文後に一尾ずつ調理する「三たて(裂きたて・蒸したて・焼きたて)」

【3】鰻・タレ・ご飯が三位一体となったうな重の完成度

【4】「鰻 これ くふうて やく のむな」という医食同源の創業理念

【5】東京駅至近、八重洲というビジネスマンに便利な立地

僕が初めてここへ来たのは10年ほど前。知人に「日本酒がおいしい鰻屋がある」と誘われたのがきっかけでした。実際、こちらはお酒の種類も充実していて、白焼きなどをつまみに一杯やるのも楽しい。

でも、僕が何度も足を運びたくなる理由は、やはり「うな重」が魅力的だからです。店主の橋本さんは全国の養鰻場を自ら巡り、本当に信頼のおける生産者が育てる鰻を、問屋を通して仕入れています。

「三たて」が鰻の旨さを引き出す

「はし本」の大きな魅力の一つが、「三たて(裂きたて・蒸したて・焼きたて)」を貫いているところ。注文を受けてから鰻を捌き、串を打ち、蒸して焼く。当たり前のようですが、これを注文後にすべて行っている鰻屋は、実は多くありません。

カウンターの目の前には焼き場があり、そこで橋本さんが鰻を焼いているのですが、串打ちされて蒸し上がった鰻を、炭火の上でパッパッと何度も頻繁にひっくり返す様子が印象的です。じっと待つのではなく、タレにつけながら、しょっちゅう裏返していく。こうしないと、鰻の身に均一に火を入れることはできないのです。

ここで重要になってくるのが、正確な“裂き”と“串打ち”の技術。綺麗に身が裂かれ、そこに串がしっかり鰻の身を貫いていなければ、何度も返すうちに身が崩れてしまう。だから「裂き3年、串打ち8年、焼き一生」なんて言葉があるんですね。