一日のエネルギー源となる朝食。しかし、慌ただしい朝は「ゆっくり食事が摂れない」「食欲がわかない」という人も多いのではないでしょうか? 朝食は、午前中の活動に必要なエネルギーや栄養素を補う大切な習慣です。

連載「パフォーマンスを高める時短モーニングレシピ」では、ボディメイクや栄養学に精通したパーソナルトレーナー・石本哲郎さん監修のもと、朝食術を解説し、おすすめの時短レシピをご紹介しています。 第2回のテーマは、「プロテイン攻略法」。時間がない朝でも、手軽にたんぱく質をチャージできるプロテインの正しい選び方と活用法をお教えていただきました。さらに、フードクリエイターユニット「東京ソロごはん。」によるアレンジレシピもご紹介します。

食欲がない朝こそ、活用すべきは「プロテイン」

——連載第1回では、朝のたんぱく質の重要性を教えていただきました。筋肉の維持を意識するなら、1食あたり20g前後をひとつの目安に、エネルギー源となる「糖質」も摂るのが黄金ルールでしたね。そこでおすすめなのが「鮭定食」でしたが、忙しくて朝食を用意する時間がない、食欲がないという人はどう対処すればいいでしょうか?

石本さん(以下略):たしかに、簡単に作れるレシピとはいえ、きっちり用意して食べるのは慣れていないと難しいかもしれません。食欲がなく、朝食を十分に食べられない場合は、まずプロテインでたんぱく質を補うことをおすすめします。

——プロテインを活用するメリットは何でしょうか?

手軽にたんぱく質を補給できるのはもちろん、比較的低カロリーなのもメリットです。通常、肉などの食品からたんぱく質を20g摂ろうとすると、脂質なども含まれるため300~400kcalほどになってしまいます。一方、プロテインは脂質や糖質を抑えながら、たんぱく質を補給できます。イメージ的には、鶏胸肉をジュースにしたようなもの(笑)。毎日、鶏胸肉やサラダチキンを食べると飽きてしまう人も多いですが、プロテインなら味のバリエーションも豊富ですし、コンビニなどで買える「ザバス」のようなドリンクタイプなら、食欲がなくても手軽にチャージできる本当に素晴らしいアイテムです。

——ドリンクといえば、朝食にグリーンスムージーやヨーグルトを選ぶ人も多いですよね。

ここでやってはいけないのが、体に良さそうだからと朝食をグリーンスムージーだけで済ませてしまうこと。ビタミンや食物繊維でお肌の調子は良くなるかもしれませんが、たんぱく質がほとんど含まれていないため、長期的には筋肉量の維持に必要な栄養が不足する可能性があります。スムージーを飲むなら、プロテインを加えるなど、たんぱく質も補える工夫をするとよいでしょう。 プロテインはカスタマイズしやすいことも大きな魅力です。例えば、菓子パンなどを食べたいとき、プロテインドリンク(たんぱく質20g)を足すことで、たんぱく質を補いやすくなります。

ホエイ、ソイ、WPIとは? 自分に合ったプロテインの選び方と注意点

——プロテインは種類がたくさんあってどれを選べばいいか迷ってしまいます。まず、よく目にする「ホエイ」と「ソイ」の違いについて教えてください。

大きな違いは原料と価格ですね。「ホエイ」は必須アミノ酸やロイシンを豊富に含み、筋たんぱく質合成を刺激しやすい特徴があります。ただ、現在は原料価格や輸入コストなどの影響で、以前より価格が上昇しています。一方、「ソイ」は大豆由来の良質なたんぱく質源で、ホエイと比べて比較的手頃な商品が多いです。デメリットは水に溶けにくい商品があることなどですが、どちらも日常のたんぱく質補給に活用できます。

——プロテインを飲む際の注意点は?

注意点は2つあります。1つ目は「1回の摂取量」。たんぱく質は1回にまとめて大量に摂るより、1日の必要量を複数回に分けて摂るのがおすすめです。食事と組み合わせる際は、一度に20~30g程度*をひとつの目安にするとよいでしょう。必要量は年齢や体格、活動量などによって異なるため、1日の摂取量全体で調整してください。

2つ目は「作り置きは避ける」こと。朝、シェイカーで作ったものをオフィスやジムに持参する人がいますが、水に溶かしたプロテインは時間の経過や温度管理によって衛生上のリスクが高まります。持ち運ぶ場合は粉末のまま用意し、飲む直前に水などに溶かすようにしましょう。

*厚労省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)