終活を意識した実家の片付けを経験した人は19.0%にとどまった。実家に帰ると、古い家具やアルバム、使わなくなった食器が気になることがある。親が元気なうちは急ぐ必要を感じなくても、いざ整理しようとすると、何を残し、何を手放してよいか迷いやすい。写真や手紙など金銭的な価値では判断できないものもあれば、保険・証券の書類など、所在を確認したいものもある。親と別に暮らす人にとっては、帰省がこうした話題を切り出すきっかけにもなる。
燦ホールディングスが親が存命の40〜80代の男女400人を対象に実施した調査では、片付けで困ること、残したい思い出の品、実家で見つかる「眠れる資産」の活用意向が明らかになった。
終活を意識した実家の片付け、経験者は19.0%
調査ではまず、例年のお盆時期に親子で会う予定や機会があるかを尋ねた。実家に帰省する、または子どもが帰省してくる予定がある人は24.3%、帰省ではないが親子で会う予定がある人は14.0%だった。合計38.3%が直接会う予定・機会がある一方、「予定はない」と答えた人は47.5%にのぼった。
続いて、終活を意識した実家の片付けについて聞いたところ、「一緒にやったことがある」「親だけでやったことがある」「子だけでやったことがある」の合計は19.0%だった。
約8割は実施経験がなく、「やろうと思っているが、できていない」と回答した人も33.8%いた。
実家の片付けを意識していても、実際の行動には移せていない人が一定数いることが分かる。
実家の片付けで困ること、43.3%が「残す・処分するものの判断」
実家の片付けや整理で困ったこと、または今後困りそうなことを尋ねたところ、最も多かったのは「残すもの・処分するものを判断しづらい」の43.3%だった。
次いで「整理や処分に費用がかかる」が30.3%、「大型家具や家電などの処分が大変」「契約書・通帳・保険など書類の確認が難しい」がそれぞれ27.3%で続いた。
片付けの負担は、家具や日用品を運び出す作業だけではない。何を残すべきかという判断に加え、処分費用や重要書類の確認も課題になっている。
とくに契約書や通帳、保険関係の書類は、日用品とは異なり、内容や必要性を確認しながら整理する必要がある。単に物を減らすだけでは進めにくい事情もうかがえる。
形見として残したいものは「写真・アルバム」が43.5%で最多
実家の片付けや写真・愛用品の整理を通じて、親の思い出や価値観、家族への想いを知った経験がある人は18.3%だった。
また、親の形見や思い出として残したいもの、または親に残しておいてほしいものを尋ねたところ、「写真・アルバム」が43.5%で最も多かった。
次いで「手紙・日記」が12.5%、「スマホやPCに残っている写真・動画・音声」が12.0%と続いた。一方、「特にない」と答えた人も34.5%いた。
写真や手紙は、売却できるかどうかとは別に、家族の記憶を残すものでもある。スマートフォンやパソコンに保存されたデータなど、現物が手元にない思い出も含め、何を残したいかを親子で確かめておくことが整理の一つの方法となりそうだ。
「眠れる資産」の葬儀・供養費用への活用、53.3%が賛成
実家の整理では、貴金属やブランド品、骨董品など、長年使われないまま保管されていたものが見つかる場合もある。
こうした品物を売却し、親の葬儀費用や今後の法事・法要・供養の資金に充てることについて尋ねたところ、「とても賛成」が19.8%、「どちらかといえば賛成」が33.5%だった。
両者を合わせた賛成意見は53.3%となり、半数を超えた。
さらに、片付けを通じて実際に見つかったことがある、または見つかりそうだと思う「眠れる資産」について聞いた。
最も多かったのは「保険・証券などの書類」の27.8%で、次いで「不動産や土地に関する書類」が26.8%、「着物」が26.1%だった。
ほかにも「コイン・切手」25.6%、「古い家具・食器」19.8%、「貴金属」18.6%などが挙がった。
これらの割合は、実際に見つかったものと、今後見つかりそうだと思うものを合わせた結果である。また、保険・証券や不動産に関する書類は、売却する品物というよりも、資産の内容を確認するための手がかりとなるものだ。
実家の整理では、品物を残すか処分するかだけでなく、資産に関係する書類の所在や内容を確認することも重要な作業の一つといえる。
実家の片付けを一度に終わらせようとせず、写真や思い出の品、重要書類の場所を親と確認することから始めてみてはどうだろうか。残すものや手放すものの判断には、親本人の意向も大切になる。帰省や面会の機会を、家族で少しずつ話し合うきっかけにしたい。
調査日:2026年6月26日 調査対象:40代〜80代で親が存命の男女400人 調査方法:インターネット調査 調査主管:燦ホールディングス 回答条件:「子どもの立場」で回答 ※回答割合は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
出典:燦ホールディングス「親が存命の40代〜80代に聞いた実家の整理・眠れる資産」に関する意識調査より引用






