老後資金は、必要額が人によって異なるうえ、年金の受給額や住居費、医療・介護費など、老後の収支を正確に見通しにくい。

AZWAYが20〜60代300人を対象に実施した調査では、老後資金を「2,000万円以上必要」とみる人が78.3%に達した一方、91.0%が現在の準備を「足りていない」と感じていた。さらに、老後のお金に不安を感じる人は93.3%、誰にも相談したことがない人は51.0%だった。

これから資産形成を始める現役世代だけでなく、すでに預貯金やNISAなどで備えている人にとっても、自分が想定する生活費と準備状況、情報収集の方法を見直す材料になる調査だ。

老後資金「2,000万円以上必要」と考える人は78.3%

65歳以降に必要だと思う毎月の生活費を聞くと、「20〜24万円」が37.3%で最多だった。「15〜19万円」が24.0%、「10〜14万円」が13.0%と続く。 月20万円以上を必要だと考える人は計60.0%、20万円未満は40.0%だった。

老後資金としてトータルでいくら必要だと思うかという質問には、「2,000〜2,999万円」という回答が33.3%で最も多かった。「3,000〜4,999万円」が27.7%、「5,000万円以上」が17.3%で続いた。「2,000万円以上」を選んだ人は計78.3%に上り、「3,000万円以上」と考える人も45.0%だった。

老後資金の準備を始めている人は47.7%

老後資金の準備状況では、「少しずつ始めている」が36.0%で最多。「すでに計画的に準備している」は11.7%だった。両者を合わせると、準備を始めている人は47.7%となる。 一方、「始めたいが手をつけられていない」は25.3%、「準備する余裕がない」は22.0%、「まだ先のことなので考えていない」は5.0%。これらを合わせると、準備を始めていない人は52.3%となった。

老後資金の準備として行っていることを複数回答で聞くと、「預貯金(定期・普通)」が51.3%で最多だった。「新NISA・つみたてNISA」が45.3%、「節約・固定費の見直し」が30.7%、「副業・スキマバイトで収入を増やす」が28.3%で続く。

このほか、「株式・投資信託(NISA以外)」は15.7%、「個人年金保険」は14.7%、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」は9.0%だった。「特に何もしていない」は15.3%となっている。

91.0%が準備不足を感じている

老後の生活費に対する自身の準備については、「まったく足りていないと思う」が68.0%で最多。「やや足りていないと思う」23.0%と合わせると、91.0%が不足を感じていた。

「なんとかなると思う」は6.3%、「老後の資金準備をあまり意識していない」は1.7%、「十分足りていると思う」は1.0%だった。 さらに、老後資金の準備を「すでに計画的に準備している」「少しずつ始めている」と答えた143人のうち、85.3%が「まったく足りていない」「やや足りていない」と回答している。

老後のお金に対する不安では、「とても不安を感じる」が62.0%、「やや不安を感じる」が31.3%となり、計93.3%が不安を感じていた。
最も不安なことは「年金だけで生活できるか」が45.0%で最多。「物価上昇で貯蓄が目減りすること」が18.7%、「医療・介護の費用」が11.7%で続いた。 このほか、「何歳まで働けるか分からない」7.7%、「子どもに迷惑をかけること」6.7%、「配偶者・パートナーに先立たれた後の生活」6.3%、「住居費(ローン完済・家の維持・家賃)」3.7%だった。

老後のお金、51.0%が「誰にも相談したことがない」

老後のお金について誰かに相談したことがあるかを聞くと、「誰にも相談したことがない」が51.0%で最多だった。「ネットやYouTubeで自分で調べている」は21.7%、「家族・パートナーと話し合っている」は16.0%。「ファイナンシャルプランナー(FP)に相談した」は6.3%、「友人・知人に聞いたことがある」は3.0%、「銀行・証券会社の窓口で相談した」は2.0%だった。

自由回答では、年金だけで生活費や医療・介護費をまかなえるか、物価上昇で想定していた貯蓄額が不足しないか、健康上の理由で働けなくなった場合の生活などに不安を感じる声が寄せられた。家族への金銭的な負担や住宅費、老後資金について何から調べればよいか分からないといった回答もあった。

老後資金の必要額は、住まいや家族構成などによって異なる。まずは自分が老後に必要と考える生活費と、現在の準備状況を並べて確認したい。不安がある場合は、情報収集や家族・専門家への相談を始めるきっかけにしてみてはいかがだろうか。