子どもの教育にかかる費用は多岐にわたり、制服・体操服、教材、学校行事、部活動、季節講習など、時期が来て初めて具体的な金額が分かる支出もある。とくに小中学生のいる家庭では、こうした費用が重なると、当初考えていた家計の見通しとのズレにつながりやすい。塾選ジャーナルが小中学生の保護者500人を対象に実施した調査では、72%が「想定よりお金がかかった費用がある」と回答した。世帯年収に占める教育費の割合や、費用を捻出するための節約についても結果が示されている。
72%が「想定よりお金がかかった費用がある」
DeltaXが運営する塾選びサービス「塾選」のメディア「塾選ジャーナル」は、小中学生の保護者500人を対象に「教育費」に関する調査を実施した。
教育費について「想定よりもお金がかかった費用があるか」を尋ねたところ、全体の72%が「ある」と回答した。
学齢別では、小学生の保護者では65%、中学生の保護者では82%となっている。
「制服・体操服・指定用品」が小中学生とも最多
想定よりお金がかかった費用があると回答した保護者に、具体的な費用を尋ねたところ、小学生・中学生ともに「制服・体操服・指定用品」が最多だった。小学生では30%、中学生では37%となっている。
小学生では次いで「習い事の入会金・年会費」が24%だった。
一方、中学生では「塾の季節講習費」が34%、「塾の教材費・テキスト代」と「部活動やクラブ活動費」がともに30%、「修学旅行など行事費」が29%となった。
学校に伴う支出については、「制服、体操着が高い。部活の費用が予想以上にかかる。学校教材費が高い」(岩手県・中2保護者)、「指定の教材費や諸々の道具セットの購入など、引き落としされる費用以外にも自費で購入しなければならない物が多い」(栃木県・小3保護者)といった声が寄せられた。
また、中学2年生の時点で中学3年生の修学旅行代の支払い案内が届き、金額だけでなく支払期限の短さにも負担を感じたという回答もあった。想定との差は費用の大きさだけでなく、支払いの時期にも表れている。
世帯年収に占める教育費は平均7%
世帯年収や教育費に関する全項目に回答した238人について、教育費が世帯年収に占める割合を試算したところ、全体平均は7%だった。
年収300万円以下では19%、301~400万円では18%となり、年収400万円以下の世帯では2割近い。
金額に換算すると、年収300万円の世帯では年間約57万円、年収400万円の世帯では年間約72万円が教育費に充てられている計算となる。
年収帯ごとの割合は一直線に低下しているわけではないものの、901~1,000万円では6%、1,001~1,500万円では5%となっており、年収400万円以下の層との差がみられた。
教育費の55%は塾や習い事などの「学校外費用」
教育費全体を100%として内訳をみると、授業料や学校関連費などの「学校費用」は45%、塾や習い事などの「学校外費用」は55%だった。
小学生では学校費用42%・学校外費用58%、中学生では学校費用47%・学校外費用53%。いずれも学校外費用が半数を超えている。
学校では文房具や制服、行事費など幅広い支出
入学金や授業料以外にかかっている学校費用では、「文房具・学用品費」が78%で最多だった。
「制服・体操服・指定用品費」は75%、「修学旅行など行事費」と「PTA会費・学校関連の会費」はともに70%、「学校教材・副教材費」は67%となった。
「かかっている費用はない」は4%で、96%の家庭が入学金や授業料以外にも何らかの学校関連費を負担している。
学校外では「学習塾」47%、「習い事」38%
学校以外で利用している教育や習い事では、「学習塾」が47%で最も多く、「習い事」が38%、「参考書・問題集」が24%、「通信教育」が17%と続いた。
「利用していない」は20%だった。
60%が教育費を家計の負担に感じる
教育費への負担感については、「とても負担」が25%、「やや負担」が35%だった。合わせると60%が教育費を家計の負担に感じている。
一方、「あまり負担ではない」は9%、「まったく負担ではない」は4%だった。
保護者からは「ここ数年ずっと物価高で食費だけでもかなりかかる。教育費に回す余裕がない」(神奈川県・小5保護者)、「教育費を抑えたいと思うが、将来のことを考えるとできるだけのことはしてあげたいと思い、なかなか削ることが難しい」(秋田県・中3保護者)といった声も寄せられている。
76%が教育費のために何らかの我慢・節約
教育費を捻出するために行っている我慢や節約では、「自身の衣服・美容費を削る」が34%で最多だった。「外食やテイクアウトを減らす」が33%、「食費を見直す」が23%と続いている。
「我慢・節約はしていない」は24%で、残る76%は何らかの支出を抑えていることになる。
家族の買い物・娯楽費を減らす人は22%、家族旅行・レジャー、自身の趣味・娯楽費、光熱費を抑える人はいずれも21%だった。貯蓄・投資に回す金額を減らすとの回答も15%あった。
今回の結果では、授業料や月謝以外にも、制服、教材、行事、部活動、季節講習など幅広い支出が発生していた。教育費を考える際は、毎月の固定的な支出だけでなく、進級や行事の時期に発生する費用も含めて確認しておくと、年間の家計を見通しやすくなるだろう。
調査結果:塾選ジャーナル調べ「教育費」に関する調査







