スーパーやコンビニで、値札は同じなのに「前より少なくなった」と感じる商品がある。価格を据え置いたまま内容量を減らす手法は「ステルス値上げ」と呼ばれる。帝国データバンクによると、2026年9月の食品主要195社による飲食料品の値上げは4,923品目に上り、家計では価格だけでなく内容量の変化も負担として意識されやすい。リサートが全国の20〜59歳男女800人に聞いたところ、直近1年で55%がステルス値上げに自分で気づいていた。気づいた後も一律に購入をやめるのではなく、商品ごとに判断する人が多く、変更をどう伝えるかも受け止め方に関わっている。

ステルス値上げ、直近1年で55%が自分で気づく

リサートが実施した「ステルス値上げ本音調査」では、直近1年にステルス値上げに自分で気づいた人は55%だった。何度も気づいた人だけでも全体の3割を超えている。 性年代別では、女性は年代が上がるほど割合が高く、20代27.0%、30代46.0%、40代58.0%、50代78.0%だった。一方、男性は20代53.0%、30代52.0%、40代68.0%、50代61.0%となっている。

気づいた時の本音、最多は「またか」という諦め33.6%

ステルス値上げに自分で気づいた443人に、その時の気持ちに最も近いものを聞いたところ、「『またか』という諦め・虚しさを感じる」が33.6%で最多だった。 「ショックや、がっかりした気持ちになる」は20.1%、「悲しさ・切なさを感じる」は14.0%、「騙された気分になる」は9.5%、「怒り・腹立たしさを感じる」は7.0%。これらネガティブな気持ちを選んだ人は計84.2%に上った。一方、「特に何とも思わない」は2.7%だった。

ステルス値上げに気づいた人61.9%は「知らせてくれれば受け入れられる」

本調査では、価格の変更を知らせたうえで行う値上げを、ステルス値上げの対義語として「オープン値上げ」と呼んでいる。 ステルス値上げに気づいた443人のうち、「知らせてくれれば受け入れられる」側は61.9%だった。「企業にも事情があるので仕方ない」は19.9%で、「知らせてくれても受け入れがたい」は15.8%にとどまった。 さらに、気づいた時の気持ちとして「諦め」を選んだ149人では、「知らせてくれれば受け入れられる」側が67.1%だった。「諦め」が、値上げや内容量の変化への無関心を意味するわけではないこともうかがえる。

気づいた人46.7%は、商品ごとに買うか決める「選別買い」

ステルス値上げに気づいた商品をその後どうしているかでは、「値段や量を見ながら、商品ごとに買うかどうかを決めている」が46.7%で最多となった。リサートはこの行動を「選別買い」としている。「今も買っているが、できれば減らしたい・やめたいと思っている」は19.4%、「すでに買うのをやめた・別の商品に変えたものがある」は17.6%だった。一方、「特に変わらず買い続けている」は13.1%にとどまる。購入を減らしたい・やめたい人と、すでに購入をやめた人を合わせると37.0%だが、それよりも商品ごとに判断する「選別買い」の割合が高かった。

値上げが避けられない場合、気づいた人43.3%が「量を減らさず値上げ」を希望

商品の値上げが避けられない場合、量と値段のどちらを優先してほしいかも尋ねた。 回答者800人全体では、「量を減らさず値上げしてほしい派」が33.1%、「値段据え置きで減量派」が30.9%、「どちらともいえない」が36.0%で、3つの回答に大きな差はなかった。 一方、ステルス値上げに気づいた443人では、「量を減らさず値上げしてほしい派」が43.3%。「値段据え置きで減量派」は20.3%で、前者が後者の2倍を超えた。「どちらともいえない」は36.3%だった。

買い物の際、価格が据え置かれていても、以前と量が違うと感じたら内容量や単価を確認してみたい。今回の調査では、ステルス値上げに気づいた人の多くが商品ごとに購入を判断していた。価格だけでなく、量の変化や変更の告知も商品選びの材料になる。

調査名:ステルス値上げ本音調査 調査手法:インターネットでのアンケート調査 配信パネル:Freeasy 調査期間:2026年9月14日 調査対象:全国在住、20〜59歳の男女 有効回答:800サンプル(男女各400人・年代均等割付) 調査主体:リサート(インタビュールーム) ※小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合がある。 ※市場の性年代構成比にあわせたウエイトバック集計は行っていない。

出典:求められるのはステルス値上げからオープン値上げへ。気づいた人の本音は諦めが約3割、それでも約6割は、知らせてくれれば受け入れられる側?