求人票に書かれた条件だけで、自分に合う職場かどうかを判断するのは難しい。とくに高校生の就職活動では、学校を通じた求人・応募が中心となるため、限られた期間の中で企業情報を集め、職場見学などを通じて比較する機会が重要になる。
ジンジブは2026年7月、全国14会場で高校生向け合同企業説明会「ジョブドラフトFes2026」を開催。高校生3,822人、教員401人が参加し、来場者アンケートでは、企業選びの基準や就活への不安などに関する回答が得られた。高校生本人だけでなく、進路指導に関わる教員や保護者にとっても、就職先選びで何が重視されているかを知る手掛かりとなる。
高校生の企業選び、「給与」71.9%が最多
就職希望の高校生638人に、企業選びで重視することを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「給与」の71.9%だった。次いで「休日の多さ・働き方」が69.0%、「仕事の内容・やりがい」が53.3%となった。
「勤務地・通いやすさ」は40.4%、「福利厚生・生活支援」は36.8%、「職場の人間関係・社員の人柄」は34.3%だった。給与だけでなく、休日や働き方、仕事内容など複数の条件を見ながら企業を選んでいることが分かる。
教員は「長く働ける環境」を重視、定着率74.5%
一方、教員137人に生徒へ紹介したい「良い会社」のポイントを聞くと、「定着率が高く、長く働ける環境がある会社」が74.5%で最多だった。
続いて「職場の雰囲気・人間関係が良い会社」67.9%、「高卒者への理解・配慮がある会社」56.9%、「教育・研修制度が充実している会社」53.3%となった。「給与・待遇が適切な会社」は43.8%で5番目だった。
高校生本人が給与や休日などの条件を重視する一方、教員は入社後も安心して働き続けられる環境を重視する傾向が表れた。
職場見学、48.7%が「3社以上」を希望
就職希望の高校生に職場見学へ何社行きたいか聞いたところ、「3社」が25.4%で最多だった。「4社」は8.0%、「5社以上」は15.5%で、3社以上を希望する高校生は48.7%となった。
「2社」は23.7%で、2社以上を希望する高校生は7割を超える。一方、「どこに行けばいいかわからない」とした人も17.7%いた。
教員では「3社」が53.3%と半数を超え、「4社」6.6%、「5社以上」7.3%を合わせ、67.2%が3社以上の見学を推奨している。
就活の不安、「やりたいことが見つからない」47.6%
就職活動で不安に感じていることでは、「自分のやりたいことが見つかっていないこと」が47.6%で最も多かった。「面接でうまく話せるか不安なこと」が45.8%、「自分の向いていることが見つかっていないこと」が36.7%と続く。
ほかにも「不合格になったときのことが不安」が36.2%、「希望通りの進路に進めるか不安」が33.9%だった。「不安なことは特にない」は7.2%にとどまった。
企業を探す前段階で、自分が何をしたいのか、どんな仕事が向いているのかといった自己理解に迷いを抱える高校生も少なくないことがうかがえる。
教員の66.4%「周囲に流されず、自分の意志で選んでほしい」
生徒が就職や進学を選ぶ際に大切にしてほしいことを教員に聞くと、「周囲に流されず、自分の意志で選んでほしい」が66.4%で最多だった。「複数の情報・選択肢を比べてから決めてほしい」も56.2%に上った。
このほか、「やりたいことが決まっていなくても、まず動いてみてほしい」が44.5%、「給与や条件面だけで選ばないでほしい」が37.2%、「職場見学など実際に体験した一次情報で判断してほしい」が28.5%だった。
高校生の職場見学でも複数社を希望する回答が目立っており、進路を決める前に複数の情報や実際の職場を比較したいという傾向がみられる。
就職先を考えるときは、求人票の条件だけでなく、職場見学で仕事内容や職場の雰囲気を確かめ、複数の企業を比較することも一つの方法だ。学校の進路指導や家族とも相談しながら、自分が重視したい条件や就職活動への不安を整理しておきたい。
調査期間:2026年7月2日〜7月16日
調査方法:ジンジブ主催「ジョブドラフトFes2026」来場者へのアンケート回収
回答会場:ジョブドラフトFes2026開催の14会場
調査対象:高校1年生〜4年生(4年生は定時制課程)
有効回答:1,309人(2027年3月卒944人、2028年3月卒261人、2029年3月卒88人、その他16人)
※企業選び、職場見学、就職活動の不安に関する設問は就職希望者638人が対象
調査対象:高校教員
有効回答:137人(全日制37人、定時制18人、通信制82人)




