人手不足を背景に外国人材を採用する企業が増えるなか、採用後にどのような教育や支援を用意するかも重要なテーマになっている。外国人材の受け入れから就労後の支援までを手がける一般社団法人CSJは、20〜60代の男女309人を対象に、外国人材の「教育・育成」に関する意識調査を実施した。
外国人材が日本で長く働き、活躍するために、どのような支援が重要だと考えられているのか。企業の人事・採用・育成担当者にとって、外国人材の受け入れ後に何を支援するかを考えるうえで参考になるだろう。
外国人材の採用後、「教育・育成は重要」が97.8%
同調査では、「外国人材を採用する企業にとって、採用後の『教育・育成』はどの程度重要だと思いますか?」という質問に対し、「非常に重要だと思う」と回答した人が70.6%、「ある程度重要だと思う」と回答した人が27.2%だった。合わせて97.8%が、採用後の教育・育成を重要だと回答した。
長く働くために重要な支援、1位は「職場文化・ルールに関する教育」
「外国人材が日本で長く働き、活躍するために、どのようなサポートが重要だと思いますか?」という複数回答の質問では、「日本の職場文化・ルールに関する教育」が260人で最も多かった。
次いで「日本語の教育」が255人、「仕事に必要な専門知識・技能の教育」が238人。このほか「定期的な面談・相談」や「生活面のサポート」なども多くの回答が見られた。
資格取得などで専門性を高めることに83.2%が肯定的
外国人材が資格取得などを通じて専門性を高め、より責任のある仕事を担うことについて、「良いと思う」が58.9%、「非常に良いと思う」が24.3%だった。肯定的な回答は合わせて83.2%となった。
AI学習と専任講師の組み合わせ、88.3%が「効果的」と回答
外国人材の教育について、「AIを使った学習ツール」と「専任の講師・担当者による継続的なサポート」を組み合わせることへの評価も調査している。回答結果では、「ある程度効果的だと思う」が64.4%と最も多く、「非常に効果的だと思う」が23.9%だった。合わせて88.3%が、この組み合わせを「効果的」と評価した。
「あまり効果的だと思わない」とした人は9.7%、「まったく効果的だと思わない」は1.9%だった。
CSJでは、生成AIを活用した学習アプリと専任講師による継続的な指導を組み合わせた教育を実施している。学習状況を確認できるレポートなども活用し、一人ひとりの習熟度に合わせて学習を進めているという。
職場だけでなく生活や相談体制への支援を求める声も
外国人材の採用・育成について企業に求めることを記入する自由回答では、職場だけでなく地域の慣習や文化も教育してほしいとの声や、文化的な違いへの相互理解の機会、安心して相談できる社内窓口を求める意見が寄せられた。また、メンタル面のサポート、日本語教育と日本の法令遵守の指導などを求める回答もあった。
今回の調査では、外国人材の採用後の教育・育成を重要だとする回答が97.8%を占めた。外国人材を受け入れている企業や採用を検討している企業は、日本語や専門知識だけでなく、職場文化・ルールの共有や相談体制、継続的な学習支援も含め、自社の受け入れ環境を確認してみるとよいかもしれない。
■調査概要:外国人材の「教育・育成」に関する意識調査
【調査期間】2026年8月17日~2026年8月18日
【調査方法】インターネット調査
【調査対象】20〜60代の男女
【調査人数】309人
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
引用:一般社団法人CSJ



