学校制服では、女子生徒がスラックスを選べるなど、性別にとらわれず着たいアイテムを選択できる制服を取り入れる学校がある。全国の高校生500人を対象としたカンコー学生服の調査では、こうした「ジェンダーレス制服」を93.2%が肯定的に評価した。

一方、実際に女子がスラックス、男子がスカートを着て登校した場合については、「クラスの中で少し浮いてしまうと思う」が18.4%、「めずらしがって、ジロジロ見ると思う」が14.4%だった。制服を選ぶ本人だけでなく、保護者や学校関係者にとっても、制度の有無と教室での受け止め方の両面を知る手掛かりになる調査である。

ジェンダーレス制服を93.2%が肯定的に評価

カンコー学生服が全国の高校生500人に「ジェンダーレス制服」について尋ねた単一回答では、93.2%が肯定的に評価した。

調査でいうジェンダーレス制服とは、学校制服で男女共通のデザインを採用したり、女子生徒がスラックス、男子生徒がスカートを選んだりするなど、性別にとらわれず着たいアイテムを選択・着用できる制服を指す。

女子生徒のスラックス、自校で導入・許可との回答は81.4%

自分の学校で女子生徒が「スラックスタイプ(ズボン)の制服」を着用できるかを尋ねた単一回答(n=500)では、「導入(許可)されており、実際に着用している生徒がいる」が73.4%だった。

「導入(許可)されているが、実際に着用している生徒は見かけない」は8.0%で、両者を合わせると81.4%となる。一方、「導入(許可)されていない(女子生徒のスラックス着用は認められていない)」は5.0%、「わからない」は13.6%だった。

周囲の反応、59.8%は「見慣れると気にならなくなる」と回答

クラスで女子生徒がスラックス、男子生徒がスカートを着て登校した場合、周囲の生徒がどのような反応をすると思うかを複数回答(n=500)で尋ねた。

最も多かったのは「最初は違和感があっても、見慣れると気にならなくなると思う」の59.8%で、「本人の自由だから気にしないと思う」が25.8%だった。

一方、「クラスの中で少し浮いてしまうと思う」は18.4%、「めずらしがって、ジロジロ見ると思う」は14.4%だった。「クラスやSNSなどで、陰口(うわさ話)を言われると思う」は8.6%、「いじめにつながる(いじめられる)と思う」は5.4%となっている。

安心して選べる学校へ、51.8%が多様性を学ぶ授業を挙げる

性別に関わらず自分の着たい制服を「生徒が安心して着ることのできる学校」にするため、どのような取り組みが必要だと思うかを複数回答(n=500)で尋ねた。

最も多かったのは「LGBTQや多様性に関する正しい知識を学ぶ授業」の51.8%だった。次いで「校則の見直し」41.2%、「先生や学校側からの積極的な説明やアナウンス」22.2%、「生徒同士の自由なディスカッションの場」18.2%が続いた。

制服の選択肢を確認するときは、スラックスやスカートの着用可否だけでなく、学校が多様性についてどのように説明し、生徒が学ぶ機会を設けているかも目安になる。高校生が最も多く挙げたのも、多様性を学ぶ授業だった。進学先選びや学校での制服・校則について考えるときに、制度と周囲の環境の両面を見ておきたい。

調査主体:菅公学生服 調査対象:全国の高校生男女500人(男子170人、女子330人) 調査方法:インターネットリサーチ 実施時期:2026年7月 調査委託先(調査実査):エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ

出典:カンコー学生服調べ