進路面談の前に、何を話すか決められないまま当日を迎える高校生もいるだろう。
昨今の大学入試では、年内入試(総合型選抜や学校推薦型選抜)の割合が拡大しており、選抜時に自己PRや志望理由書を作成し、自分の考えを言葉にする場面がある。高校生にとっては、日々の経験を振り返り、考えを整理しておくことが進路選択の準備につながる。
手帳を発行するNOLTYプランナーズが高校生300人と高校教員297人を対象に実施した調査では、「振り返り」「言語化」「志望理由」をめぐり、生徒の自己認識と教員の評価に差がみられた。
生徒62.7%が「できている」、教員57.2%は「できていない」
自己管理や振り返りについて、生徒の62.7%は「できている」と回答した。一方、生徒ができていると感じる教員は42.8%で、57.2%は「できていない」とみており、生徒自身の認識との間に差がみられた。
言語化についても、生徒の33.7%が「得意/備わっている」と答えたのに対し、教員の47.5%は生徒について「苦手/備わっていない」と回答した。
生徒は「実績」、教員は「やりたいこと」の言語化を課題視
自己PRや志望理由書を作成する際の不安について、高校生159人では「特別な実績がない」が36.5%で最多だった。
一方、教員297人が指導する際に最も負担を感じたことは、「本当にやりたいことはわからない・話せない」で37.0%だった。生徒はアピールできる実績を気にする一方、教員は本人がやりたいことを言葉にする点を課題として捉えていることがうかがえる。
年内入試を53%が検討、志望理由を説明できるのは19.7%
大学入試などで「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」での受験を検討しているか尋ねたところ、「強く検討している(第一志望の入試方式)」が22.3%、「選択肢の一つとして検討している」が30.7%だった。合わせて53.0%が年内入試を前向きに検討している。
一方、現在の進路について「はっきり決まっており、志望理由も説明できる」と答えた高校生は19.7%だった。「なんとなく決まっているが、志望理由はうまく説明できない」は39.0%となっている。
面談でのつまずきは振り返りの状況で異なる
先生との面談でうまく伝えられない理由を尋ねた設問では、振り返りができている生徒で最も多かったのは「その場で聞かれても、自分の考えがまとまっていないから」の28.6%だった。
これに対し、振り返りができていない生徒では「そもそも何を相談していいかわからないから」が27.5%で最多となった。NOLTYプランナーズは、日々の出来事や考えを書き留めることで、相談時に「話せる材料」を持ちやすくなるとみている。
記録方法別では手帳利用者の51.6%が「十分にできている」
記録方法別の分析対象となった高校生145人をみると、自己管理・振り返りが「十分にできている」とした割合は、手帳利用者で51.6%だった。
ノート・メモ帳では32.1%、SNSでは25.0%、スマホアプリでは18.2%となった。調査では、手帳を利用する生徒ほど、振り返りや言語化に対する自己評価が高い傾向が確認されたとしている。
なお、記録方法別の回答者数は、手帳31人、ノート・メモ帳28人、スマホアプリ66人、SNS20人である。
年内入試を検討する高校生にとって、面談や志望理由書の直前だけでなく、日々の活動やそのとき考えたことを記録することが、自分で説明する際の手がかりになる。保護者や教員にとっても、生徒がどこで言葉に詰まっているのかを把握する際の参考になる調査である。
調査対象:高校生・高校教員 調査期間:2026年7月15日~2026年7月27日 有効回答数:高校生300名・高校教員297名 調査方法:Webアンケート





