2026年4月に施行された改正道路交通法で、自動車などが自転車などを追い越すときのルールが定められた。自転車との間に十分な間隔がない場合、自動車はその間隔に応じた安全な速度で進む。自転車の側も、追い越されるときはできる限り道路の左側端に寄って走る。車を運転する人だけでなく、自転車に乗る人にも求められるルールだ。

サーベイリサーチセンターが首都圏1都7県の自転車・自動車利用者1,000人に行った調査では、このルールを見聞きしたことがある人は72.0%だった。ただ、追い越すときの速度や間隔、追い越される自転車の走り方まで、ルールの中身をどこまで知っているかには差があった。

安全配慮義務の認知は72.0%、そのうち自転車の走り方を理解していた人は38.9%

自転車などを追い越す際の安全配慮義務について、全回答者の72.0%が「見聞きしたことがある」と答えた。

見聞きしたことがある720人に、個別のルールをどこまで正しく理解しているかを見ると、追い越す際の「速度」は78.2%、「間隔」は61.8%だった。一方、「自転車等の走行」を正しく理解していた人は38.9%にとどまった。

追い越される自転車の走り方、「車道の左端」と答えた人は36.2%

全回答者に、自転車などが自動車などに追い越されるときの走り方を聞いたところ、正解の「車道を走行する(左端)」は36.2%だった。最も多かったのは「速度を落として走行する」の41.8%で、「わからない」が10.4%、「歩道走行に切り替える」が6.9%だった。

法改正を知った後、左端走行や減速が20ポイント以上増加

法改正を見聞きしたことがある人に、知る前と知った後の行動を聞くと、自転車利用者(403人)では「自転車等の走行」(左端を走る)が53.3%から75.7%に、22.4ポイント増えた。自動車利用者(525人)では、追い越す際の「速度」が41.3%から65.7%に、「間隔」が42.9%から65.3%に、それぞれ20ポイント以上増えた。

危険・ヒヤリを感じた状況、自転車・自動車とも「狭い道路を走行」が最多

追い越しの場面で危険やヒヤリを感じた状況に関しては、自転車利用者(510人)では「狭い道路を走行」が62.7%で最も多く、「路上駐停車」51.2%、「自動車等の交通量が多い」40.2%が続いた(複数回答)。

自動車利用者(659人)でも「狭い道路を走行」が55.2%で最も多かった。次いで「自転車等が車道寄りを走行」が37.9%、「自転車等が突然車道を走行」が35.8%だった。

地域で安全配慮義務が「守られている」と思う人は、いずれも半数未満

住んでいる地域で安全配慮義務が守られていると思うかを全回答者に聞くと、「守られていると思う」は自動車等の間隔が40.9%、速度が37.8%、自転車等の左端走行が34.6%で、いずれも半数に届かなかった。「守られていないと思う」は、それぞれ22.1%、23.9%、30.9%だった。

車道を共有することに「抵抗感がある」、自動車利用者70.6%・自転車利用者64.0%

自転車と自動車が車道を共有することについて、「抵抗感がある」と答えた人は、自動車利用者で70.6%、自転車利用者で64.0%だった。

追い越す側・追い越される側、両方のルールを確かめておく

追い越し時の安全配慮義務を見聞きした人は7割を超えたが、追い越される自転車が車道の左端に寄るというルールを選んだ人は4割に届かなかった。車と自転車の両方に乗る人もいる。追い越す側と追い越される側で、それぞれ何が求められているのかを一度確かめておくと、狭い道でも落ち着いて動けるかもしれない。

調査地域:1都7県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県) 調査方法:インターネット調査(楽天インサイトのモニターを使用して実施) 調査対象:自転車または自動車を利用する10代から60代までの男女個人 調査項目:属性を含め25問 調査期間:2026年8月10日(月)~12日(水) 有効回答:1,266件(1,000名) 大都市地域・自転車利用:299件/大都市地域・自動車利用:373件/その他地域・自転車利用:256件/その他地域・自動車利用:338件 ※大都市地域:東京23区、横浜市、川崎市、相模原市、さいたま市、千葉市。その他地域:1都7県のうち、上記を除くすべての市区町村。自転車利用:自転車等(電動キックボード含む)を月に数回以上利用。自動車利用:自動車等(バイク含む)を月に数回以上利用