管理職への昇進は、会社員にとってキャリア上の大きな選択の一つだ。部下の育成やチーム運営、成果創出などを担う一方、責任や負担への懸念もある。アデコが一般社員800人、管理職600人に実施した調査では、一般社員の76.1%が管理職にネガティブなイメージを持ち、71.7%が「管理職は損」と回答した。

調査では、一般社員の昇進意向に加え、現役管理職のやりがいや、管理職という仕事の損得についても尋ねている。一般社員と現役管理職の双方から、管理職という仕事がどう受け止められているかを捉えた内容だ。

一般社員の76.1%が管理職にネガティブ、71.7%は「損」

全国の一般社員800人に、管理職という仕事に対するイメージを尋ねたところ、「ネガティブなイメージがある」が30.0%、「どちらかといえばネガティブなイメージがある」が46.1%だった。合わせて76.1%が、管理職にネガティブなイメージを持っている。

また、「管理職という仕事は、損と得どちらが多いと思いますか?」との質問では、「損のみで得はない」が12.6%、「得よりも損のほうが多い」が59.1%となった。合わせて71.7%が、管理職という仕事は損であると考えていた。

一般社員の76.7%が「将来管理職になりたくない」

一般社員800人に将来管理職になりたいかを尋ねたところ、「なりたくない」が41.8%、「どちらかといえばなりたくない」が34.9%だった。合わせて76.7%、613人が「なりたくない」と回答した。

この613人に理由を複数回答で尋ねると、もっとも多かったのは「ストレスが大きそうだから」の78.0%だった。次いで「責任が増えそうだから」が52.7%、「勤務時間が長くなりそうだから」が46.3%となった。

管理職になっても良いと思う条件、最多は「給与・賞与の大幅な増額」69.7%

「将来管理職になりたくない」と回答した613人に、どのような条件が揃えば管理職になりたい、もしくはなっても良いと思うかを尋ねた。

もっとも多かったのは「給与・賞与の大幅な増額」の69.7%で、「労働時間の適切な管理と削減」が42.1%、「役職に応じたインセンティブの付与」が35.2%と続いた。

現役管理職の54.3%がやりがいを感じず、59.9%は「損」

一方、全国の管理職600人に「管理職という仕事にやりがいを感じていますか?」と尋ねたところ、「感じていない」が26.0%、「どちらかといえば感じていない」が28.3%だった。合わせて54.3%が、管理職という仕事にやりがいを感じていないと回答した。

管理職という仕事の損得については、「損のみで得はない」が9.2%、「得よりも損のほうが多い」が50.7%となり、合わせて59.9%が「損」と回答した。

アデコ執行役員 Country Head of HR, Japan 兼 ピープルバリュー本部長の鶴見 順子氏は、管理職が本来担うべきマネジメント業務に集中できる環境を整える必要があるとし、権限委譲や業務の標準化による負担軽減、マネジメント活動を適切に評価する仕組みの整備などを挙げている。

管理職を目指すかどうかを考える際は、肩書だけでなく、給与・賞与、労働時間、役職に応じたインセンティブやバックアップ体制など、自身の求める条件を確認したい。企業側も、管理職の処遇や働き方を見直す際の材料として、今回の結果を参考にしてみてはどうだろうか。

調査対象:日本全国の20代~60代の会社員 サンプル数:1400人(一般社員800人、管理職600人) 調査方法:インターネット調査 実査担当会社:楽天インサイト株式会社 実施時期:2026年3月19日~3月24日 ※本調査の回答結果はすべて小数点第2位を四捨五入して算出したパーセント表示のため、数値の合計が100%にならない場合がある。

引用:アデコ株式会社調べ