年収300万円未満の世帯では、小学生の24.8%が1年間、学校外の体験活動に参加していなかった。学習塾や家庭教師、習い事、スポーツ、文化芸術、旅行など学校外の学びや体験にかける費用は、子育て世帯にとって家計に関わる費目の一つだ。
今回の全国調査では、学校外の学習・体験活動への参加や年間支出、物価高による教育支出の増減、保護者が考える子どもの現実的な進路を世帯年収別に確認した。年収300万円未満世帯では、教育支出を減らした理由として生活必需品の価格上昇が最多だった。
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)は、2026年3月に「2026年子どもの教育機会に関する実態調査」を実施した。
全国の小学1年生~高校3年生の子どもがいる世帯の保護者7,374人を対象とした全国調査と、2026年度のCFCの支援に応募した生活困窮家庭の保護者419人を対象としたCFC利用者調査を行った。
年収300万円未満の小学生、24.8%が体験活動に参加せず
直近1年間の学校外の体験活動について聞いたところ、年収300万円未満の世帯の小学生では、24.8%が1年を通じて体験活動に参加していなかった。
年収300~599万円の世帯は13.5%、年収600万円以上の世帯は8.8%で、年収300万円未満の世帯は年収600万円以上の世帯の2.8倍だった。
体験活動には、スポーツ・文化芸術の習い事やクラブ活動、キャンプ、旅行、地域のお祭りなどが含まれる。
また、体験活動に参加している人に限って直近1年間の支出額を見ると、中央値は年収300万円未満の世帯が3万円、年収600万円以上の世帯が11万円だった。
中3の学習活動参加率、36.8%と70.9%で1.9倍の差
中学3年生の子どもがいる世帯に、直近1年間の学校外の学習活動への参加状況を聞いた。
年収300万円未満の世帯では、「参加あり」が36.8%だったのに対し、年収300~599万円の世帯では50.7%、年収600万円以上の世帯では70.9%だった。
年収300万円未満と600万円以上を比べると、参加率には1.9倍の差がみられた。
学習活動に参加している人に限った年間支出額の中央値は、年収300万円未満の世帯が24万円、年収600万円以上の世帯が36万円だった。
物価高で教育支出を減らした割合、世帯年収で1.8~2.3倍の差
小中高生の子どもがいる世帯では、物価高により教育支出を「減らした」と回答した割合が、学習活動、体験活動ともに低所得世帯ほど高かった。
年収300万円未満の世帯と年収600万円以上の世帯を比較すると、その割合には1.8~2.3倍の差がみられた。
教育支出を「減らした」と回答した年収300万円未満の世帯に理由を聞いたところ、「生活必需品(食料品・日用品)の価格上昇」が76.5%で最も高かった。
現実的な進路「4年制大学以上」は40.7%と75.2%
子どもが将来進むと思う現実的な進路について、保護者が「大学まで」または「大学院まで」と回答した割合は、年収300万円未満の世帯が40.7%、年収600万円以上の世帯が75.2%だった。
両者には1.8倍の差がみられた。
また、進路選択の理由に「家庭に経済的な余裕がないから」を挙げた割合は低所得世帯で高く、年収600万円以上の世帯と比べて4倍以上だった。
子どもの進学や習い事を考える家庭だけでなく、教育・子育て支援に関わる人にも、家庭の経済状況と教育機会の関係を把握する参考となるデータである。詳しい内訳は調査報告書全文で確認できる。
調査概要
全国調査 / チャンス・フォー・チルドレン(CFC)利用者 対象者:全国の小学1年生~高校3年生の子どもがいる世帯の保護者 / 中学2年生または高校2年生の子供がいる世帯の保護者(※) 調査期間:2026年3月4日~3月16日 / 2026年2月16日~3月16日 調査方法:WEBアンケート 有効回答数:7,374件 / 419件 ※対象地域:東北、関東、関西の10都府県、2026年CFCスタディクーポン新規利用応募者



