2028年卒の就職活動が、企業にとってどのような採用環境になるのか。学生の動きが早まるなか、インターンシップを入り口とした採用や選考方法の多様化も進んでいる。企業側では、初任給や待遇面での大企業との競争などの課題も浮き彫りになっている。28卒採用をめぐる企業の見通しから、いまの採用事情を見ていこう。
2028年卒採用の難易度、77.4%が「難しい」「やや難しい」と予想
学情が企業・団体の人事担当者を対象に実施した調査で、2028年卒採用の難易度について尋ねたところ、「難しい」が43.6%、「やや難しい」が33.8%となった。合計すると77.4%で、8割近くの企業が採用の難易度は高いと予想している。
企業からは、その理由として「年々就活のスピードが早まっているため」「インターン参加が主流になり、秋以降の学生の動きが読めない」「大手が採用人数を増やしているため中小企業のアピールが難しい」といった声が寄せられた。
また、「初任給や待遇面で大企業との競争が厳しくなっている」「少子化、一括採用の見直し、選考の早期化、採用プロセスの多様化」といった意見も挙がっている。
採用人数「増やす・やや増やす」は計17.5%
2028年卒採用の採用人数を2027年卒よりも増やすか尋ねたところ、「増やす」が8.2%、「やや増やす」が9.3%で、合計17.5%となった。
一方、「減らす」は2.0%、「やや減らす」は4.9%で、合計6.9%。採用人数を増やす企業が、減らす企業を10.6ポイント上回った。
ただし、前年同時期に実施した2027年卒採用の調査と比べると、「増やす」「やや増やす」の合計は2.5ポイント減少。「減らす」「やや減らす」の合計は3.8ポイント増えている。
採用・インターン予算を増やす企業は25.7%
2028年卒採用やインターンシップなどに関する予算については、「増やす」が8.4%、「やや増やす」が17.3%で、合計25.7%だった。4社に1社が予算を増やすと回答している。
「増やす」「やや増やす」の合計は、採用人数を増やす企業の17.5%を上回った。学情は、インターンシップや説明会など、学生との接点を充実させて採用競争に対応しようとする企業の姿勢が見えてきたとしている。
一方、前年同時期の2027年卒採用調査と比べると、予算を「増やす」「やや増やす」とした企業の合計は7.4ポイント減少した。
「20代通年採用」を実施している企業は50.2%
既卒や第二新卒など20代を対象にした「20代通年採用」について、検討状況を尋ねたところ、「既に実施している」が50.2%と半数を占めた。「検討している」は19.6%で、合わせて69.8%となっている。
前年同時期の調査では、「既に実施している」が51.9%、「検討している」が25.2%だった。今回はいずれも前年を下回ったものの、20代通年採用を実施または検討している企業は7割となった。
2028年卒採用では、8割近くの企業が難易度の高さを予想している。一方、採用人数を「増やす」企業は17.5%、「20代通年採用」を既に実施している企業は50.2%だった。新卒採用だけでなく、20代を対象とした通年採用を実施・検討する企業の動きも見られる。
調査は2026年6月22日から7月3日まで、企業・団体の人事担当者を対象にWeb上で実施された。有効回答数は450社である。



