9月1日の「防災の日」を前に、家庭の防災用品を見直す人もいるだろう。水や非常食、懐中電灯などを用意していても、「避難先でどう眠るか」まで考えている家庭は多くないようだ。快眠グッズ紹介サイト「快眠ランド」を運営するムーンムーンが全国の20〜60代男女200名を対象に実施した調査では、家庭で用意している災害への備えのうち、「毛布・寝袋などの寝具」は4.5%だった。
一方、避難生活で不安に感じることには、プライバシーや暑さ・寒さ、周囲の音など、眠る環境にも関わる項目が挙がっている。防災用品をそろえる際、「眠るための備え」が選択肢の一つになっているかを考えるきっかけになりそうだ。
災害への備え、寝具は4.5%
快眠ランドが実施した「災害時の睡眠備えに関する実態調査」によると、家庭で用意している災害への備えで最も多かったのは「飲料水・非常食」の21.7%だった。「懐中電灯・ランタン」が19.5%、「モバイルバッテリー・充電器」が13.8%、「救急セット・常備薬」が10.8%、「簡易トイレ」が8.2%と続いた。
一方、「その他」26.0%の内訳に含まれる「毛布・寝袋などの寝具」は4.5%、「エアマット」は2.1%。水や食料、明かり、電源と比べると、睡眠に関わる用品の回答割合は低かった。
避難生活の不安、トイレやプライバシーが上位
避難生活を送ることになった場合の不安では、「トイレの環境」が16.3%で最も多く、「プライバシーが確保できないこと」が15.8%、「暑さ・寒さ」が15.0%、「入浴・衛生」が13.6%、「周囲の音や人間関係」が11.6%だった。
「その他」27.7%の内訳では、「夜眠れないこと」が8.6%、「食事の内容」が6.7%、「子どもや高齢者の世話」が4.5%となった。プライバシー、気温、周囲の音など、睡眠環境とも関わる項目への不安が複数挙がっている。
睡眠不足と健康リスク、72.5%が「聞いたことがある」「具体的に知っている」
避難生活で十分に眠れない状態が続くと健康リスクが高まることについて、「なんとなく聞いたことがある」は64.5%、「具体的なリスクまで知っている」は8.0%だった。両者を合わせると72.5%となる。
このほか、「言われてみればそうかもしれない」が25.5%、「今回はじめて知った」が2.0%だった。睡眠不足と健康との関係を認識している人がいる一方、寝具などの具体的な備えには必ずしもつながっていない状況がみえる。
冷房が使えない夏の夜、うちわ・扇子が19.8%
避難生活で冷房が使えない夏の夜をどのように乗り切るか尋ねたところ、「うちわ・扇子であおぐ」が19.8%で最も多かった。「水分をこまめに取る」が18.9%、「涼しい場所に移動する」が16.4%、「濡れタオルを体にあてる」が13.0%、「保冷剤・氷で体を冷やす」が11.5%だった。
「その他」20.4%の内訳には、「電池式・充電式の扇風機を使う」9.3%、「車の中で過ごす」6.1%、「ポータブル電源を使う」3.4%などが含まれている。
「何を選べばよいかわからない」が28.5%
今後、備えておきたい睡眠関連の防災グッズについては、「何を選べばよいかわからない」が28.5%で最多となった。「携帯扇風機・冷却グッズ」が25.0%、「寝袋・毛布」が13.0%、「簡易ベッド・エアマット」が10.5%、「特に予定はない」が10.0%だった。
快眠ランド運営者の竹田浩一氏は、避難所では床の硬さや底冷え、照明、周囲の話し声やいびきなど、普段とは異なる睡眠環境になると説明。かさばる寝具の備蓄が難しい場合には、アイマスクや耳栓、折りたたみ式のキャンプ用マットなどを備える方法を挙げている。
調査は2026年8月10〜11日、全国の20〜60代の男女200名を対象にインターネットで実施した。実施機関は快眠ランド(ムーンムーン)。
防災用品を見直すときは、水や食料だけでなく、避難先でどう休むかという視点も加えてみてはいかがだろうか。寝袋やマットに限らず、アイマスクや耳栓、暑さ対策用品など、自宅の備蓄スペースや家族構成に合わせて必要なものを確認しておきたい。




