さる9月1日は「防災の日」だったが、この機会に職場の防災備蓄を見直す企業もあるだろう。水や食料などを用意していても、期限や数量を継続して管理し、いざというときに使える状態を保つのは簡単ではないようだ。
日本パープルが全国の就業者1万人を対象に調査したところ、備蓄状況について回答した9,473人のうち、勤務先で防災備蓄品を保管していると答えたのは4,801人、50.7%だった。
この4,801人のうち、管理や意思決定に関わっていない人は62.5%。「一部の指示・支援のみで、詳しい状況は把握していない」10.3%を加えると、72.8%が備蓄品の状態を把握していなかった。
さらに、防災備蓄品の管理実務や意思決定に関わる1,202人を対象に詳しく調べたところ、77.3%が管理について「強く感じている」「ある程度感じている」と課題を感じていた。
期限に関する経験では、「期限のある備蓄品は保管していない」「わからない」と回答した30人を除く1,172人のうち、68.8%が期限切れまたは廃棄のいずれかを経験している。
「期限切れの状態で保管されていた備蓄品に後から気づいた」が34.9%、「期限が切れた備蓄品を廃棄した」が33.4%、「期限前に入れ替えたものの、社内で消費・配布できず廃棄した」が32.1%だった。
一方、期限が来る前に消費や配布、寄付を行い、廃棄を避けた経験がある人も43.9%いた。期限を事前に把握できるかどうかが、廃棄を減らすうえでもポイントになりそうだ。
現在の管理方法では、「表計算ソフトまたは紙の台帳」が40.1%。「担当者の記憶や個人の予定」が16.0%、「特に管理方法を定めていない」が5.6%で、担当者個人に依存した管理もみられた。
管理業務で負担に感じる項目の上位は、「賞味期限・消費期限・使用期限を確認すること」34.4%、「現物を確認し、在庫数を数えること」27.8%、「入れ替えや追加購入の時期を管理すること」27.6%。一方、「購入先の選定、見積もり取得、発注を行うこと」は16.7%で、調達そのものよりも、購入後の状態把握に負担が集中している。
また、「わからない」と答えた30人を除く1,172人の83.4%が、管理上の問題を1つ以上経験していた。なかでも「属人化・引き継ぎ」に関する問題は36.4%で最多。「特定の担当者しか管理状況を把握していなかった」が23.4%、「異動や退職の際に管理情報を十分に引き継げなかった」が19.2%だった。
調査は2026年8月13~14日にインターネットで実施した。なお、本調査は勤務先で防災備蓄品を保管し、その管理実務または意思決定に関与している担当者を対象としたもので、全国の企業を代表する標本ではない。




