業務効率化をめぐっては、生成AIや新しいシステムの導入も選択肢の一つとなる。しかし、日々の仕事では、会議や資料作成、データ入力、情報共有など、身近な業務にも改善の余地がある。人手不足や働き方の多様化が進むなか、限られた時間で仕事を進めるために、業務の手順や社内の仕組みをどう見直すかは、従業員だけでなく管理職や経営層にとっても身近なテーマだ。

アスノシステムが会社員、経営者・役員300人を対象に実施した「仕事の生産性向上・業務改善に関する実態調査2026」から、職場の業務効率や改善をめぐる実態を見ていこう。

改善したい業務、「会議」27.7%、「資料作成」26.7%

仕事で「もっと改善したい」と感じることを複数回答で尋ねたところ、「特にない」が36.7%で最多となった。

具体的な業務では、「会議」が27.7%で最も多く、次いで「資料作成」が26.7%、「データ入力・定型作業」が23.0%、「情報共有・情報検索」が21.3%と続いた。

改善したい対象は特定の業務だけに集中せず、日常的に行うさまざまな仕事に分散している。

勤務先の業務効率、60.0%が不満

現在の勤務先の業務効率に満足しているか尋ねたところ、「あまり満足していない」が45.3%で最多となった。「まったく満足していない」の14.7%を合わせると、60.0%が業務効率に不満を感じている。

一方、「とても満足している」は8.0%、「やや満足している」は32.0%だった。

業務効率化によって時間が生まれた場合、最も時間を充てたいものは「本来注力すべき業務」と「休暇・プライベート」がともに28.3%で最多だった。

次いで「新しい企画・改善活動」が13.3%、「残業時間の削減」が12.3%となっている。

効果的な取り組みは「業務フローの見直し」が最多

業務改善に最も効果があると思う取り組みでは、「業務フローの見直し」が23.3%で最多となった。

次いで「システム・ツールの導入」が15.3%、「生成AIの活用」が14.7%、「社内ルールの簡素化」が14.0%と続いた。

新しいツールを取り入れるだけでなく、現在の仕事の手順や流れそのものを見直すことに、より多くの回答が集まった形だ。

業務改善を提案しやすいと思わない人が54.3%

勤務先は従業員が業務改善を提案しやすい環境だと思うか尋ねると、「あまりそう思わない」が38.7%、「まったくそう思わない」が15.7%だった。合わせて54.3%が、提案しやすい環境ではないと感じている。

一方、「とてもそう思う」は9.7%、「ややそう思う」は36.0%だった。

また、勤務先で実際に業務改善が進んでいると感じるかという問いでは、「あまり感じない」が46.7%で最多。「まったく感じない」の14.0%を合わせると、60.7%が業務改善の進捗を実感していなかった。

業務改善の課題、最多は「誰が改善を進めるのか明確でない」

勤務先で業務改善をさらに進めるうえでの課題では、「誰が改善を進めるのか明確でない」が27.0%で最多となった。

次いで「日々の業務が忙しく、改善に取り組む時間がない」が26.0%、「現場の意見が反映されにくい」が24.7%と続いた。

業務改善を進めるうえでは、担当する人が明確でないことや、通常業務に追われて時間を確保できないことが、実行段階での課題となっている。

業務改善に期待する効果、「負担・ストレス軽減」が40.7%

業務改善によって勤務先に期待する効果を尋ねたところ、「従業員の負担・ストレス軽減」が40.7%で最多だった。

「生産性の向上」が38.7%、「働きやすさの向上」が36.3%、「残業時間の削減」が30.7%と続いている。

業務改善には、生産性を高めることだけでなく、従業員の負担を減らし、働きやすい環境につなげることも期待されている。

勤務先に求めるのは「業務改善を提案できる仕組み」

勤務先に、業務改善を進めるため特に力を入れてほしいことでは、「業務改善を提案できる仕組み」が21.0%で最多となった。

次いで「特にない」が19.3%、「改善活動に使える時間」が14.0%、「業務改善を担当する部署・担当者」が12.7%と続いた。

業務効率に不満を感じていても、日々の忙しさのなかでは改善に着手しにくいこともある。まずは会議や資料作成など、時間や手間がかかっている業務を洗い出し、改善を提案できる仕組みや担当体制が整っているかを確認するきっかけにしてみてはいかがだろうか。

調査対象は会社員(正社員・契約社員・派遣社員)、経営者・役員。サンプル数は300人、調査方法はインターネット調査、調査期間は2026年8月3日。調査結果はアスノシステム調べ。